Analysis Services で提供されるソリューションのバックアップ、復元、移行に関する機能に加えて、SQL Server データ マイニングでは、データ マイニング拡張機能 (DMX) を使用して、異なるサーバー間でデータ マイニング構造とモデルをすばやく転送する機能が提供されます。
データ マイニング ソリューションで多次元データベースではなくリレーショナル データを使用する場合、 EXPORT と IMPORT を使用してモデルを転送する方が、データベースの復元またはソリューション全体のデプロイを使用するよりもはるかに高速で簡単です。
このセクションでは、DMX ステートメントを使用してデータ マイニング構造とモデルを転送する方法の概要について説明します。 構文の詳細と例については、 EXPORT (DMX) と IMPORT (DMX) を参照してください。
注
Microsoft SQL Server Analysis Services データベースからオブジェクトをエクスポートまたはインポートするには、データベース管理者またはサーバー管理者である必要があります。
データ マイニング構造のエクスポート
マイニング構造をエクスポートすると、EXPORT ステートメントによって、関連付けられているすべてのモデルが自動的にエクスポートされます。 エクスポートするオブジェクトを制御する場合は、各オブジェクトを名前で指定する必要があります。
マイニング構造が処理され、結果がキャッシュされている場合 (既定の動作)、マイニング構造をエクスポートすると、その構造の基になっているデータの概要が定義に含まれます。 この概要を削除するには、 Process Clear Structure 操作を実行して、マイニング構造に関連付けられているキャッシュをクリアする必要があります。 詳細については、「 マイニング構造の処理」を参照してください。
データ マイニング モデルのエクスポート
WITH DEPENDENCIES キーワードを使用すると、データ ソースとデータ ソース ビューの定義をマイニング モデルとその構造と共にエクスポートできます。
依存関係をエクスポートせずにマイニング モデルをエクスポートすると、EXPORT ステートメントはマイニング モデルとそのマイニング構造の定義をエクスポートしますが、データ ソースの定義はエクスポートしません。 その結果、モデルをインポートした後すぐにモデルを参照できますが、ターゲット サーバーでマイニング モデルを再処理する場合、または基になるデータに対してクエリを実行する場合は、対応するデータ ソースを移行先サーバーに作成する必要があります。
データ マイニング構造とモデルのインポート
データ マイニング オブジェクトをインポートすると、IMPORT ステートメントの実行時に接続先のサーバーとデータベースにオブジェクトがインポートされます。 インポート ファイルにサーバーに存在しないデータベースが含まれている場合、データベースが作成されます。
Restore コマンドを使用して、マイニング構造またはマイニング モデルをインポートすることもできます。 モデルまたは構造体は、エクスポート元のデータベースと同じ名前のデータベースに復元されます。 詳細については、「 復元オプション」を参照してください。
注釈
同じ名前のモデルまたは構造が既にそのサーバーに存在する場合、モデルまたは構造体をサーバーにインポートすることはできません。 また、データ マイニング オブジェクトをエクスポートしてから、エクスポート ファイルでそのオブジェクトの名前を変更することはできません。 したがって、名前の競合が予想される場合は、定義をエクスポートする前に、ターゲット サーバー上のデータ マイニング オブジェクトを削除するか、データ マイニング オブジェクトの名前を変更する必要があります。