すべての MDX クエリは、指定されたキューブ コンテキスト内で実行されます。 このコンテキストは、クエリ内の式によって評価されるメンバーを定義します。
SELECT ステートメントでは、FROM 句によってキューブ コンテキストが決定されます。 このコンテキストは、キューブ全体にすることも、そのキューブのサブキューブにすることもできます。 FROM 句を使用してキューブ コンテキストを指定すると、追加の関数を使用してそのコンテキストを拡張または制限できます。
注
SCOPE ステートメントと CALCULATE ステートメントを使用すると、MDX スクリプト内からキューブ コンテキストを管理することもできます。 詳細については、「 MDX スクリプトの基礎 (Analysis Services)」を参照してください。
FROM 句の構文
次の構文では、FROM 句について説明します。
<SELECT subcube clause> ::=
Cube_Identifier |
(SELECT [
* |
( <SELECT query axis clause> [ , <SELECT query axis clause> ... ] ) ]
FROM <SELECT subcube clause> <SELECT slicer axis clause> )
この構文では、SELECT ステートメントが実行されるキューブまたはサブキューブを記述する <SELECT subcube clause> 句であることに注意してください。
FROM 句の簡単な例は、Adventure Works サンプル キューブ全体に対して実行される句です。 このような FROM 句の形式は次のとおりです。
FROM [Adventure Works]
MDX SELECT ステートメントの FROM 句の詳細については、「 SELECT ステートメント (MDX)」を参照してください。
コンテキストの絞り込み
FROM 句はキューブ コンテキストを 1 つのキューブ内のように指定しますが、一度に複数のキューブのデータを操作することを制限する必要はありません。
MDX LookupCube 関数を使用すると、キューブ コンテキスト外のキューブからデータを取得できます。 さらに、クエリの評価中にコンテキストを一時的に制限できる Filter 関数などの関数を使用できます。