レポート実行プロパティでは、レポートの処理方法を制御します。 実行プロパティは、各レポートごとに設定する必要があります。
レポート実行プロパティを設定するには、レポート マネージャーでレポートを開き、[実行プロパティ] ページに移動します。 SQL Server Management Studio を使用してプロパティを設定することもできます。 詳細については、「 処理オプションのプロパティ ページ (レポート マネージャー)」を参照してください。
レポート実行モード
レポートは、要求時に実行するか、スナップショットとして実行することができます。 以下のセクションでは、各方法について説明します。
オンデマンドでのレポートの実行
ユーザーがレポートを実行するたびに、レポートがデータ ソースへのクエリを実行するように指定できます。これが、最新データが格納される要求時レポートになります。 レポートを開くユーザーまたはレポートを要求するユーザーごとに、レポートの新しいインスタンスが作成されます。それぞれの新しいインスタンスに、新しいクエリの結果が保持されます。 この方法では、10 人のユーザーが同時にレポートを開くと、処理のために 10 個のクエリがデータ ソースに送信されます。
キャッシュからオンデマンドでレポートを実行する
パフォーマンスを向上させるため、ユーザーがレポートを実行するときに、レポート (およびデータ) を一時的にキャッシュするよう指定できます。 キャッシュされたコピーは、その後、同じレポートにアクセスする他のユーザーが使用できます。 この方法では、10 人のユーザーがレポートを開くと、最初の要求のみがレポート処理になります。 その後、レポートがキャッシュされ、残りの 9 人のユーザーがキャッシュされたレポートを表示します。
キャッシュされたレポートは、定義された間隔でキャッシュから削除されます。 キャッシュを空にするは、分単位で間隔を指定したり、特定の日時にスケジュールすることができます。 詳細については、「レポートのキャッシュ (SSRS)」を参照してください。
スナップショットからのレポートの実行
レポート スナップショットは、レイアウト情報および特定の時期に取得されるデータを含むレポートです。 レポートが予定外に (たとえば、スケジュールされたバックアップ中に) 実行されないように、レポートをレポート スナップショットとして実行することができます。 レポート スナップショットは通常、スケジュールに従って作成され、その後更新されるため、レポートとデータの処理が行われるタイミングを正確に設定できます。 レポートが実行に長時間かかるクエリに基づいている場合や、クエリに使用されているデータのデータ ソースが、ある一定時間の間アクセスを避けたいものである場合は、レポートをスナップショットとして実行してください。
レポート スナップショットはレポート サーバー データベースに格納され、ユーザーまたはプロセス (サブスクリプションなど) がレポートを要求すると、そのスナップショットが後で取得されます。 レポート スナップショットが更新されると、新しいインスタンスで上書きされます。 レポート サーバーは、レポート履歴に追加するオプションを明示的に設定しない限り、以前のバージョンのレポート スナップショットを保存しません。 詳細については、「 レポート履歴のスナップショットの作成、変更、および削除」を参照してください。
すべてのレポートがスナップショットとして実行されるように構成できるとは限りません。 ユーザーに資格情報の入力を求めるレポートのスナップショットを作成したり、Windows 統合セキュリティを使用してレポートのデータを取得したりすることはできません。 パラメーター化されたレポートをスナップショットとして実行する場合、スナップショットの作成時に使用する既定のパラメーターを指定する必要があります。 オンデマンドで実行されるレポートとは異なり、レポートを開くときにレポート スナップショットに別のパラメーター値を指定することはできません。 別のパラメーター値を選択すると、新しいレポート処理要求が発生しますが、これは許可されません。
スナップショットとして実行するように要求時レポートを構成すると、場合によっては、サブスクリプションが非アクティブになることがあります。 次の条件により、レポート サーバーは、レポートがオンデマンドで実行するように構成されたときに定義された既存のサブスクリプションを非アクティブ化します。
レポートがクエリ パラメーターを使用し、かつ、既定のパラメーターとして特定の値を選択し、レポートをスナップショットとして実行するための要件を満たすようにする場合。
既存のサブスクリプションが、スナップショットに対して指定した既定のパラメーター値と異なるパラメーター値を使用するように構成されている場合。
この条件が存在する場合、レポート サーバーは、次にスケジュールされているサブスクリプションの実行時に、サブスクリプションを無効にします。 サブスクリプションを再度アクティブ化するには、サブスクリプションを開いてから保存します。 サブスクリプションを開くと、レポート サーバーによって、スナップショットに指定されたサブスクリプション パラメーター値が更新されます。 サブスクリプションの詳細については、「 サブスクリプションと配信 (Reporting Services)」を参照してください。
こちらもご覧ください
処理オプションの設定 (SharePoint 統合モードの Reporting Services)
レポートの実行プロパティの構成 (レポート マネージャー)
Reporting Services の概念 (SSRS)
方法: レポート履歴にスナップショットを追加する
レポート データ ソースに関する資格情報と接続情報を指定する