Microsoft SQL Server Notification Services は、通知を生成して送信するアプリケーションを開発し、配置するための SQL Server プラットフォームです。Notification Services では、多数のサブスクライバに対して、それぞれに適したメッセージをタイムリーに送信できます。また、さまざまな種類のデバイスにメッセージを配信できます。
Notification Services には、アプリケーションを作成するための XML スキーマと Notification Services 管理オブジェクト (NMO)、Notification Services インスタンスを配置して管理するための SQL Server Management Studio の各種ダイアログ、コマンド ライン ツール、NMO サポート、およびサブスクリプション管理インターフェイスやカスタム コンポーネントを作成するためのアプリケーション プログラミング インターフェイス (API) が用意されています。
以下の一覧に、Notification Services のインストール方法、概要、使用方法を説明している主なトピックを示します。
概要とセットアップ
- SQL Server Notification Services の紹介
ユーザーに対する通知を生成して送信するアプリケーションを開発して配置するための新しいプラットフォームの概要を示します。通知とは、個人に合わせたタイムリーなメッセージであり、さまざまなデバイスに送信することができます。
- SQL Server Notification Services のインストール
通知コンポーネントは、インスタンスの存在する場所にインストールする必要があります。このセクションでは、Notification Services を任意の環境にインストールするために必要な情報をすべて取り上げます。
- Notification Services インスタンスの移行
このセクションでは、Notification Services 2.0 インスタンスを SQL Server 2005 に移行する方法を説明します。
- Notification Services のセキュリティに関する注意点
このトピックでは、Notification Services のセキュリティ モデルについて説明し、Notification Services アプリケーションに関するセキュリティ上の重要な注意点を紹介します。
デザインと作成
- Notification Services のチュートリアル
Notification Services を初めて使用する場合は、まず、このチュートリアルでサンプル アプリケーションを作成してください。
Notification Services アプリケーションの定義
Notification Services アプリケーションを作成するには、アプリケーションのプロパティを定義する必要があります。アプリケーションのプロパティは、XML を使用してアプリケーション定義ファイル (ADF) で定義するか、NMO を使用してプログラムによって定義できます。独自のアプリケーションを作成するときに、このセクションを参照して、アプリケーションの設定を定義する方法を確認してください。
Notification Services のインスタンスの構成
それぞれの Notification Services アプリケーションは、Notification Services インスタンスによってホストされます。このインスタンスは、インスタンスのデータベースを定義します。そのデータベースには、そのインスタンスがホストするすべてのアプリケーションの設定とサブスクライバのデータが格納されます。Notification Services インスタンスは、XML を使用してインスタンス構成ファイル (ICF) で構成するか、NMO を使用してプログラムによって構成できます。Notification Services インスタンスを構成するときに、このセクションを参照して、定義する内容と方法を確認してください。
- サブスクリプション管理インターフェイスの開発
サブスクライバとサブスクリプションの情報を Notification Services システムに入力するには、サブスクリプション管理インターフェイスを使用します。このインターフェイスは、多くの場合、Active Server Pages (ASP) または ASP.NET のテクノロジに基づく Web アプリケーションです。このセクションでは、サブスクリプション管理 API を使用してサブスクリプション管理インターフェイスを作成する方法を説明します。
Notification Services のカスタム コンポーネントの開発
Notification Services の標準のイベント プロバイダ、コンテンツ フォーマッタ、配信プロトコルを使用して、完全な通知アプリケーションを作成することは可能です。ただし、Notification Services には、要件に合わせて標準コンポーネントをカスタマイズしてカスタム コンポーネントを開発するための API も用意されています。このセクションでは、カスタム コンポーネントの作成に関する概要を示し、カスタム コンポーネントの作成に使用する API へのリンクを提供します。
- Notification Services エンジンのホスト
Notification Services エンジンは、ホストされるイベント プロバイダ、ジェネレータ、およびディストリビュータを実行します。SQL Server 2005 では、このエンジンを独自のアプリケーションまたはプロセスでホストすることができます。このトピックでは、その方法を説明します。
配置とテスト
- Notification Services の配置
アプリケーションを定義し、そのアプリケーションをホストするようにインスタンスを構成したら、そのインスタンスを配置する必要があります。このセクションでは、Notification Services をさまざまなシステム構成で配置する方法を紹介します。
- Notification Services のトラブルシューティング
Notification Services アプリケーションが計画どおりに機能しない場合は、このセクションを参照して、問題のトラブルシューティングに役立つ情報を確認してください。
管理
- Notification Services のセキュリティの設定
インスタンスを配置するときにセキュリティを実装する方法については、配置に関する上記のセクションにある、配置のチュートリアルを参照してください。このセクションでは、Notification Services のセキュリティについて詳しく説明します。
- インスタンスおよびアプリケーションの操作の制御
Notification Services インスタンスを配置するときは、そのインスタンスを有効にして、Notification Services エンジンを開始する必要があります。Notification Services インスタンスを管理するときには、そのインスタンスを停止するか、無効にしなければならない場合があります。このセクションでは、インスタンス、個々のアプリケーション、個々のコンポーネントの開始、停止、有効/無効の切り替えを行う方法を説明します。
- Notification Services のバックアップと復旧
ハードウェアの障害や他の種類の災害からの復旧に備えて、Notification Services のインスタンスやアプリケーション コンポーネント、さらには運用データを格納するデータベースのバックアップを作成する必要があります。このセクションでは、バックアップの対象と、復旧の方法を説明します。
- 高可用性の維持
開発したアプリケーションを顧客が利用する場合、またはアプリケーションが組織内で非常に重要な役割を果たしている場合は、ダウン時間を最小限に抑える必要があります。このセクションでは、Notification Services に備わっている高可用性オプションについて説明します。
- インスタンスとアプリケーションの更新
通知アプリケーションの運用を開始した後に、配信チャネルの変更、インスタンスのアプリケーションの追加や削除、既存のアプリケーションの変更などが必要になることもあります。このセクションでは、インスタンスやアプリケーションの更新方法を説明します。
- Notification Services のインスタンスの移動
インスタンス、インスタンス コンポーネント、またはデータベースを他のサーバーに移動しなければならない場合は、インスタンスやアプリケーション コンポーネントを確実に更新する必要があります。このセクションでは、何を更新する必要があるか、および更新を実行する方法を説明します。
- 古いアプリケーション データの削除
時間の経過と共にデータが蓄積され、Notification Services アプリケーションのパフォーマンスが低下する場合があります。このセクションでは、アプリケーション データベースから古いデータを自動的に削除するプロセス "Vacuumer 処理" を構成する方法について説明します。
- Notification Services のインスタンスの削除
このトピックでは、Notification Services インスタンスを削除する必要が生じた場合のために、インスタンスの削除時に何が起きるのか、および削除の手順を説明します。
- パフォーマンス評価についてのヒント
このトピックでは、イベントと通知がシステム内でどのようにやり取りされるのかを説明します。また、情報フローを監視して、パフォーマンスのボトルネックを突き止める方法についても説明します。
- Notification Services パフォーマンス レポート
パフォーマンス レポートは、インスタンスやアプリケーションのパフォーマンスの監視やトラブルシューティングに役立ちます。ここでは、イベント コレクション、通知の生成、配信、通知の平均経過時間、失敗した配信数、およびその他の多くの分野に関する情報を取得する方法を説明します。
- Notification Services ストアド プロシージャ (Transact-SQL)
アプリケーションの管理とトラブルシューティングにおいて、ストアド プロシージャは見過ごされがちなリソースです。ここでは、Notification Services のストアド プロシージャを一般的なタスクごとに分類した、便利なリファレンス情報を提供します。
- Notification Services のテーブル
Notification Services のテーブルについて説明します。
- Notification Services のビュー
Notification Services のパブリック ビューについて説明します。このビューでは、データを表示するだけでなく、イベント、サブスクライバ、サブスクリプションに関する一部のデータを送信できます。
- nscontrol ユーティリティ
Notification Services には、Notification Services インスタンスを管理するための SQL Server Management Studio の各種ダイアログと nscontrol コマンド ライン ユーティリティが用意されています。nscontrol ユーティリティを使用すれば、管理タスクをスクリプト化できます。ここでは、このユーティリティについて詳しく説明します。
プログラミング
- アプリケーション定義ファイルのリファレンス
XML アプリケーション定義ファイル (ADF) の各要素に関するリファレンス情報を提供します。
- インスタンス構成ファイルのリファレンス
XML インスタンス構成ファイル (ICF) の各要素に関するリファレンス情報を提供します。
- Microsoft.SqlServer.NotificationServices クラス ライブラリ
イベントの送信とサブスクリプションの管理を行うアプリケーションで主に使用される、Notification Services のコア API に関するリファレンス情報を提供します。
- Microsoft.SqlServer.NotificationServices.Rules クラス ライブラリ
Notification Services アプリケーションの条件とスタンドアロンでの Rules の使用法に関するルールを開発するための API に関するリファレンス情報を提供します。
- Microsoft.SqlServer.Management.Nmo クラス ライブラリ
Notification Services の Notification Services 管理オブジェクト (NMO) に関するリファレンス情報を提供します。これらのオブジェクトは、Notification Services インスタンスの作成と管理に使用されます。
- サブスクライバ ロケール コード
Notification Services のサブスクライバ ロケール コードの一覧を示します。
- タイム ゾーン コード
Notification Services のタイム ゾーン コードの一覧を示します。
参照
その他の技術情報
SQL Server Notification Services