新規 : 2005 年 12 月 5 日
カスタム レポート アイテムは、Microsoft.ReportDesigner 名前空間のクラスを使用します。カスタム レポート アイテムを実装する際に使用するクラスは、2 つの主なカテゴリに分類できます。1 つは、カスタム レポート アイテム インフラストラクチャをサポートするためにデザインされた独自のクラス、もう 1 つは、関連するレポート定義言語 (RDL) 要素の機能をカプセル化するマネージ ラッパー クラスです。
カスタム レポート アイテム インフラストラクチャのクラス
以下のクラスは、カスタム レポート アイテムを実装するために使用されます。
メモ : |
|---|
| 以下の各表はすべてを網羅したものではなく、各クラスの最も一般的に使用されるプロパティやメソッドのみが含まれています。 |
Microsoft.ReportDesigner.CustomReportItemDesigner
カスタム レポート アイテムのメイン クラスです。カスタム レポート アイテムの実装のメイン クラスは、このクラスを継承する必要があります。
パブリック プロパティ
Name |
カスタム レポート アイテムの名前 |
Type |
カスタム レポート アイテムの種類 |
CustomData |
デザイン時に指定されたカスタム レポート アイテムのデータ プロパティをカプセル化する CustomData クラス |
CustomProperties |
カスタム レポート アイテムのカスタム プロパティのコレクション |
Height |
カスタム レポート アイテム コントロールの高さ |
Width |
カスタム レポート アイテム コントロールの幅 |
Report |
レポート レベルのプロパティ (レポートのデータセットの一覧など) のコンテナ |
AltReportItem |
カスタム レポート アイテムの実行時コントロールがサポートされていない場合に使用される代替レポート アイテム オブジェクト |
Style |
カスタム レポート アイテムのスタイルのプロパティ |
Adornment |
コントロールのインタラクティブな編集のために使用される装飾ウィンドウ |
Site |
component の ISite |
DesignerVerbCollection |
コントロールのショートカット メニューのカスタム動詞の配列 |
パブリック メソッド
BeginEdit |
コントロールのインタラクティブな編集をアクティブにします。 |
DoDefaultAction |
コントロールをダブルクリックしたとき、またはコントロールに対して Enter キーを押したときに呼び出されます。 |
EndEdit |
コントロールのインタラクティブな編集を非アクティブにします。 |
GetService |
サービスを表すオブジェクトを返します。 |
InitializeNewComponent |
新しいカスタム レポート アイテムの作成時に呼び出されます。 |
Invalidate |
コントロールの表面全体を再描画します。 |
OnDragEnter OnDragDrop |
オブジェクトをコントロールにドラッグすると呼び出されます。 |
OnPaint |
Paint イベントに応答して呼び出されます。 |
Microsoft.ReportDesigner.CustomReportItemAttribute
この属性は、カスタム レポート アイテムの種類を識別するために使用されます。この名前は、レポート デザイナ構成ファイルの ReportItem 要素の <Name> 属性の値と一致している必要があります。
パブリック メソッド
CustomReportItemAttribute |
CustomReportItemAttribute オブジェクトを構築します。 |
Microsoft.ReportDesigner.LocalizedNameAttribute
この属性は、カスタム レポート アイテム デザイナで使用する表示名を指定するために使用されます。
パブリック メソッド
LocalizedNameAttribute |
LocalizedNameAttribute オブジェクトを構築します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Adornment
Adornment クラスは、カスタム レポート アイテムのデザイン時コンポーネントによって、デザイン画面のメインの四角形の外に領域を作成するために使用されます。これらの領域では、マウス クリックやドラッグ アンド ドロップ操作などのユーザー インターフェイス イベントを扱うことができます。
パブリック メソッド
OnShow |
Adornment がアクティブになると呼び出されます。 |
OnHide |
Adornment が非アクティブになると呼び出されます。 |
Paint |
Paint イベントに応答して呼び出されます。 |
OnDragEnter OnDragOver OnDragLeave OnDragDrop |
オブジェクトを Adornment にドラッグすると呼び出されます。 |
Microsoft.ReportDesigner.AdornerService
このクラスは、カスタム レポート アイテムのデザイン時コンポーネントの Adornment オブジェクトをサポートするためにカスタム レポート アイテムによって使用される、表示サービスのコレクションを提供するために使用されます。
パブリック プロパティ
AdornerWindowBounds |
Adorner ウィンドウの境界 |
AdornerWindowRegion |
Adorner ウィンドウの領域 |
AdornerWindowGraphics |
Adorner ウィンドウのグラフィック コンテキスト |
パブリック メソッド
ComponentRectInDesignerFrame |
デザイナ フレームの座標に変換されたコンポーネントの境界を返します。 |
InvalidateAdorner |
Adorner ウィンドウを無効にします。 |
PointToAdorner |
Adorner ウィンドウの座標に変換された画面座標の点を返します。 |
Microsoft.ReportDesigner.ExpressionEditor
このクラスは、カスタム レポート アイテムのデザイン時コントロールから式エディタを呼び出すために使用できます。
パブリック メソッド
EditValue |
式エディタを呼び出して、渡されたオブジェクト値で初期化します。 |
Microsoft.ReportDesigner.IFieldsDataObject
このクラスは Reporting Services フィールドのコレクションで、デザイン環境でドラッグ アンド ドロップ イベントをサポートするために使用されます。IReportItemDataObject から継承されます。
パブリック プロパティ
DataSetName |
ドロップされるフィールドを含むデータセットの名前 |
Fields |
ドロップされるフィールド (Microsoft.ReportDesigner.Field) のコレクション |
Microsoft.ReportDesigner.IReportItemConverter
パブリック メソッド
Convert |
ネイティブ レポート アイテム (XML 文字列として渡されます) をカスタム レポート アイテム (XML 文字列として返されます) に変換します。 |
レポート定義言語 (RDL) マネージ ラッパー クラス
Microsoft.ReportDesigner 名前空間には、RDL 要素を操作するためのマネージ オブジェクト モデルを提供するラッパー クラスが数多く含まれています。ここでは、さまざまな種類のマネージ RDL ラッパー クラスを紹介します。
1:1 のクラス
以下のクラスは、RDL 要素と直接 1:1 で対応するラッパー クラスです。
| クラス | RDL 要素 |
|---|---|
Microsoft.ReportDesigner.CustomData |
|
Microsoft.ReportDesigner.CustomProperty |
|
Microsoft.ReportDesigner.DataCell |
|
Microsoft.ReportDesigner.DataGrouping |
|
Microsoft.ReportDesigner.DataRow |
|
Microsoft.ReportDesigner.Expression |
|
Microsoft.ReportDesigner.Field |
|
Microsoft.ReportDesigner.Grouping |
|
Microsoft.ReportDesigner.RptDataSet |
|
Microsoft.ReportDesigner.SortBy |
|
Microsoft.ReportDesigner.Sorting |
|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.Style |
|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.BorderColor |
|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.BorderStyle |
|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.BorderWidth |
コレクション クラス
以下のクラスは、RDL 要素の繰り返しを含む親要素をカプセル化します。これらは、List オブジェクトとして返されます。
| クラス | RDL 要素 |
|---|---|
Microsoft.ReportDesigner.DataColumnGroupings |
|
Microsoft.ReportDesigner.DataRowGroupings |
|
Microsoft.ReportDesigner.FieldCollection |
|
Microsoft.ReportDesigner.GroupExpressions |
|
Microsoft.ReportDesigner.RptDataSets |
カプセル化クラス
これらのクラスは、関連する複数の RDL 要素が 1 つのクラスにまとめられている複合カプセル化クラスです。
| クラス | RDL 要素 |
|---|---|
Microsoft.ReportDesigner.ImageSource |
|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.ReportFont |
フォントに関連するすべての RDL 要素 (FontFamily 要素 (RDL)、FontSize 要素 (RDL)、FontStyle 要素 (RDL)、FontWeight 要素 (RDL)) をカプセル化します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.ReportPadding |
レポートの余白に関連するすべての RDL 要素 (PaddingBottom 要素 (RDL)、PaddingLeft 要素 (RDL)、PaddingRight 要素 (RDL)、PaddingTop 要素 (RDL)) をカプセル化します。 |
列挙子スタイルのクラス
以下のクラスは、式または列挙子の値である値を返します。
| クラス | RDL 要素 |
|---|---|
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.CalendarString |
Calendar 要素 (RDL) の値に対応します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Filter.Operators |
フィルタの Operator 要素 (RDL) の値に対応します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Sorting.Direction |
並べ替えの SortBy 要素 (RDL) の値に対応します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.StyleUnit |
サイズの値をとる任意の RDL 要素の値に対応します。 |
Microsoft.ReportDesigner.Drawing.ReportColor |
色の値をとる任意の RDL 要素の値に対応します。 |
メモ :