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レッスン 1: Visual Studio での DAC の作成

このレッスンでは、Visual Studio 2010 でサンプルの DAC プロジェクトを作成し、後続のレッスンで使用する DAC パッケージをビルドします。このレッスンのすべての手順は Visual Studio で実行します。

手順

Visual Studio での DAC プロジェクトの作成

  1. Microsoft Visual Studio を開きます。

  2. [ファイル] メニューの [新規作成] をポイントし、[プロジェクト] をクリックします。

  3. [新しいプロジェクト] ダイアログ ボックスの [インストールされているテンプレート] で、[データベース] ノードを展開し、[SQL Server] ノードをクリックします。

  4. テンプレートの一覧で、[データ層アプリケーション] をクリックします。

  5. [プロジェクト名] に「SampleDAC」と入力します。

  6. [場所][ソリューション名] については、既定の値をそのまま使用します。

  7. [ソリューションのディレクトリを作成] チェック ボックスをオンにします。

  8. [ソース管理に追加] チェック ボックスをオフにして、[OK] をクリックします。

    SampleDAC プロジェクトが作成されます。

    次に、プロジェクトのプロパティを編集します。

DAC プロジェクトの構成

  1. ソリューション エクスプローラーを表示し、SampleDAC プロジェクトが作成され、開いていることを確認します。

  2. スキーマ ビューを表示し、SampleDAC プロジェクトがそのビューで使用できることを確認します。

  3. ソリューション エクスプローラーSampleDAC ノードを展開し、[プロパティ] ノードを右クリックして [開く] をクリックします。

  4. [プロジェクトの設定] タブで、既定の設定を確認します。ただし、このチュートリアルでは設定を変更しないでください。

  5. [ビルド] タブをクリックします。DAC を配置する際に、作成したデータベースの照合順序を変更したい場合は、[データベース照合順序] ボックスで新しい照合順序を選択します。他の設定を確認します。ただし、設定を変更しないでください。プロジェクトのビルドにより、これらの設定に基づいて、DAC を配置するための SampleDAC.dacpac ファイルが作成されます。

  6. [ビルド イベント] タブをクリックします。使用可能な設定を確認します。ただし、設定を変更しないでください。

  7. [配置] タブをクリックします。これらの設定により、Visual Studio から DAC を配置する場合の操作が制御されます。[ターゲットの接続文字列] ボックスの横にある [編集] をクリックします。[SQL Server への接続] ダイアログ ボックスが開きます。接続ダイアログ ボックスで、SQL Server 2008 Service Pack 2 以降を実行しているデータベース エンジンのインスタンスの接続情報を入力します。[OK] をクリックすると、ダイアログ ボックスで接続文字列が作成され、[配置] タブの [ターゲットの接続文字列] ボックスに追加されます。

  8. [コード分析] タブをクリックします。DAC プロジェクトのコード分析を実行する場合に有効にできるルール セットを確認します。ただし、ルール セットを変更しないでください。

  9. プロジェクト プロパティのダイアログ ボックスを閉じます。

    これで、SampleDAC プロジェクトを作成し、そのプロパティを構成できました。

  10. 次に、サーバーの選択ポリシーを構成します。

サーバーの選択ポリシーの構成

データ層アプリケーションには、サーバーの選択ポリシーが含まれています。このサーバーの選択ポリシーによって、DAC をホストするために SQL Server データベース エンジンのインスタンスに求められる条件が定義されます。データベース管理者は、DAC を配置する際に、ポリシーの評価結果を無視することもできます。

サーバーの選択ポリシーを構成するには

  1. ソリューション エクスプローラー[SampleDAC] ノードを展開し、[プロパティ] ノードを展開します。[Serverselection.sqlpolicy] を右クリックし、[開く] をクリックします。

  2. [ファセットのプロパティ] ペインで、[IsCaseSensitive] を選択します。

  3. [値の編集] ダイアログ ボックスで、[値] プロパティを True または False に設定し、DAC が配置されるデータベース エンジン インスタンスの既定の照合順序と一致するようにします。

  4. [OK] をクリックします。

    これで、データベース エンジン インスタンスの既定の照合順序で大文字と小文字を区別するかどうかをテストするサーバー選択ポリシーを構成できました。

    次に、プロジェクトにテーブルを追加します。

テーブルの追加と DAC のビルド

ここまでで、DAC プロジェクトを構成できました。次に、オブジェクトをプロジェクトに追加し、DAC パッケージをビルドおよび配置する方法について説明します。

テーブルをプロジェクトに追加するには

  1. [スキーマ ビュー] で、[SampleDAC] ノード、[スキーマ] ノードの順に展開し、dbo スキーマのノードを展開します。

  2. [テーブル] ノードを右クリックし、[追加] をクリックして [テーブル] をクリックします。

  3. [新しい項目の追加] ダイアログ ボックスで、[テーブル] テンプレートが選択されていることを確認し、Customer を読み込むようにダイアログ ボックスの下部にある [名前] ボックスの値を変更します。[追加] をクリックします。ファイル名 SampleTable.table.sql の Transact-SQL エディター ウィンドウが開きます。

  4. Transact-SQL エディター ウィンドウで、読み込む CREATE TABLE ステートメントを次のように編集します。

    CREATE TABLE [dbo].[Customer]
    (
        [CustomerID]   INT           PRIMARY KEY,
        [CustomerName] NVARCHAR(40)  NOT NULL,
        [YTDOrders]    INT           NOT NULL,
        [YTDSales]     INT           NOT NULL
    );
    
  5. 変更を保存し、Transact-SQL エディターを終了します。スキーマ ビュー[dbo] ノードの下に、Customer テーブルが表示されます。ソリューション エクスプローラーでは、Customer.table.sql ファイルが表示されるようになります。

    これで、テーブルを SampleDAC プロジェクトに追加できたので、プロジェクトのビルドが可能になりました。

プロジェクトをビルドするには

  1. ソリューション エクスプローラー[SampleDAC] ノードを右クリックし、[ビルド] をクリックします。

  2. [出力] ウィンドウで、ビルド操作のレポートを確認します。レポートされる項目の 1 つに、ビルドによって作成された SampleDAC.dacpac ファイルのパスと名前があります。

  3. DAC をアップグレードするデータベース エンジンのインスタンスが別のコンピューター上にある場合、他のコンピューターからアクセスできる場所に SampleDAC.dacpac ファイルをコピーします。

    これで、SampleDAC プロジェクトのビルドが完了しました。開発者やデータベース管理者はこの .dacpac ファイルを受け取り、SQL Server Management Studio のデータ層アプリケーションのインポート ウィザードを使用して、DAC をデータベース エンジンのインスタンスに配置できます。

次の手順

これで、サンプルの DAC プロジェクトを作成し、DAC パッケージをビルドできました。次に、DAC をデータベース エンジンのインスタンスに配置します。「レッスン 2: データ層アプリケーションの配置」を参照してください。