Visual Studio Team Foundation Server の懸案事項の作業項目を使用すると、プロジェクト計画およびそのアクティビティとタスクに関する問題を追跡できます。 懸案事項はバグとは異なるものです。 バグは、コードおよび失敗した特定のテストに関する問題を追跡するための作業項目です。 懸案事項は、プロジェクトに関するそれ以外のすべての問題を追跡するための作業項目です。 懸案事項には、要件があいまいである、人材やその他のリソースを確保できない、環境に関する問題やその他のプロジェクトのリスクが発生しているなど、一般にプロジェクトを正常に納品するうえでリスクとなるあらゆる事項が含まれます。
懸案事項が他と異なる点は、それらが計画していないアクティビティであることです。 懸案事項を解決することは、プロジェクトの通常の作業ではありません。 そのため、懸案事項は、特に注意して追跡する必要があります。 懸案事項の作業項目でそれらのプロジェクトの問題を追跡し、Team Foundation Server のレポートとクエリを使用すると、懸案事項をすばやく効果的に管理および解決するための基本的な機能を開発できます。
このトピックの内容
懸案事項の作業項目の作成
懸案事項の確認
懸案事項の分析
解決済みの懸案事項の検証
解決のための懸案事項の確認
懸案事項の作業項目の作成
懸案事項が発生したら、懸案事項の作業項目を作成し、その問題について記述します。解決方法についての提案があれば、それも記述しておきます。 プロジェクトの懸案事項の作業項目を基に、SCAMPI (Standard CMMI Appraisal Method for Process Improvement) 評定のための多数の証拠が作成されます。 CMMI の詳細については、「CMMI の背景の背景」を参照してください。
懸案事項の作業項目フォームは、次の図に示すフィールドとタブにデータを保存します。
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懸案事項の確認
プロジェクトの未処理の懸案事項を定期的に確認する必要があります。
懸案事項を表示するには、テンプレートに用意されている "未処理の懸案事項" クエリを実行します。 状態を基準にして懸案事項を並べ替え、状態が "提案済み" の新しい懸案事項をトリアージします。 詳細については、「懸案事項 (CMMI)」を参照してください。
懸案事項の分析
新しい懸案事項のそれぞれについて、症状と根本原因を分析し、 その症状または (可能であれば) 根本原因に対処するための是正措置の計画を立てる必要があります。 この計画は、懸案事項の [是正措置] タブで記録します。 懸案事項を回避するか根本原因の解決を試みるかは、プロジェクトのリスクを考慮して決定します。 決定したら、懸案事項の作業項目で文書化する必要があります。 これは SCAMPI 評定のための証拠となり、レベル 3 の評定で重要になるリスク管理能力のレベルを証明するものになります。
症状の回避の方が行動の成熟度は低く、能力レベルは CMMI モデルのレベル 2 または 3 の評定に相当します。 根本原因の分析と解決は、組織が懸案事項の再発を防止しようとしていることを意味するため、 こちらの方が成熟度の高い行動になります。 この場合の懸案事項の解決とプロセス改善における能力レベルは、レベル 4 または 5 の評定を実現する組織に見られるレベルに相当します。
動作計画を記録し、作業をタスク作業項目に分割します。タスク作業項目は、懸案事項の作業項目に子としてリンクされます。 作業項目をリンクする方法の詳細については、「懸案事項 (CMMI)」を参照してください。 タスクが解決されるように、個々のチーム メンバーに割り当てます。 各タスクを作成するときは、種類が "是正措置" であるタスクも一緒に作成する必要があります。
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解決済みの懸案事項の検証
未処理の懸案事項を定期的に確認する際は、解決済みとしてマークされた懸案事項を確認することをお勧めします。 文書化された解決に対する合意が得られたら、懸案事項を "終了" としてマークし、その理由を "解決済み" に設定します。 "未処理の懸案事項" クエリを使用して、状態が "解決済み" であるものをフィルター処理します。
解決のための懸案事項の確認
懸案事項のすべてのタスクが完了したら、懸案事項が解決したかどうかを利害関係者が確認します。
懸案事項の作業項目とブロックされた作業項目を開きます。 [是正措置] タブを参照して、アクションの元の計画と実行されたアクションを確認できます。 また、[子] リンクの [すべてのリンク] タブを表示すると、懸案事項に関連付けられたタスク作業項目も確認できます。 是正措置によって作業項目のブロックが正常に解除されて懸案事項が解決したかどうかを確認します。 解決していない場合は、是正措置を修正し、もう一度チーム メンバーに割り当てます。 是正措置を迅速に行ったかどうか、 予期しない外部の (つまり特殊な原因による) イベントの発生とスケジュールのクリティカル パスに対する影響を回避したかどうか、 プロジェクトのコミットメントに問題がないかどうか (再交渉の必要はないかどうか) など、 すべての詳細を作業項目に記録します。 これにより、CMMI 評定のための重要な証拠が生成されます。
懸案事項が正常に解決したことを利害関係者が確認したら、懸案事項を "解決済み" としてマークします。 その後に正式に終了することができます。
懸案事項が正常に解決していない場合は、是正措置のタスクを修正し、解決するために適切な担当者に割り当てます。 懸案事項の優先度を見直し、解決を早めてそれ以上遅れないように優先度を上げることを検討します。
その他のリソース
SCAMPI 評定の詳細については、ソフトウェア エンジニアリング研究所の Web ページを参照してください。